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赤いお母さんこと木蘭が別当を務めるサイト
・赤軍博物館別院・模型館 こちらがサイトです。 ・中世歩兵研究所 中世日本の軍装を、歩兵を中心に研究するサイト。 ・中世軍品復元館 中世日本の軍装を模型で再現するサイト。 ・東京フィギュアソサエティ 毎月最終土曜日に都内のカフェで開催されるヒストリカルフィギュア愛好家の集い「TFS」の公式ブログ。 赤いお母さんこと木蘭が、2007年11月から2012年12月まで、例会報告を担当しておりました。 ・リトル・ウォリアーズ 別当・赤いお母さんこと木蘭が所属するクラブの公式サイトです。 --- ・ミニチュアパーク店長日記 ヒストリカルフィギュア専門店「ミニチュアパーク」オーナーの日記。 アクセス数を伸ばすべく始めたダイエット日記や日々の雑感は、ヒリヒリとして素敵だったのに、最近は”ほっこり”家庭料理ブログと化しつつあります。でも、アクセス数は更に伸びたんですって。 検索
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![]() 『デモンズ6/最終戦争(Il gatto nero)』 イタリア 1989年 監督・脚本/ルイジ・コッツィ(Luigi Cozzi) 原作/エドガー・アラン・ポー(Edgar Allan Poe) あらすじ/ スクリーミングクイーン(ホラー映画のヒロイン)として活躍するアン。夫で“イタリアンホラーの帝王”と称される監督マークとの間には男の子に恵まれ、夫の相棒で脚本家のダンと妻で女優のノラという友人にも囲まれ、公私ともに満たされた生活を送っている。 マークとダンの次回作は、ボードレールを原作とする三人の母(魔女)の一人、「マーテル・ラクリマルム(涙の母)」或いは「マーテル・テネブラルム(恐怖の母)」と呼ばれる魔女レヴァナの物語『プロフンデス』。大物プロデューサーとの契約もまとまり、アンは魔女レヴァナを演じる事に。 しかし夫が用意してくれたレヴァナ役に嫌な胸騒ぎを覚えるアン・・・やがて、彼女の周りに不思議な事件が・・・。 Youtubeを探すと、結構、動画がアップされています・・・しかも日本版が。 ストーリーを目にして一目瞭然。『デモンズ6』とナンバリングしておきながら、ダリオ・アルジェント(Dario Argento)がプロデュースした『デモンズ』シリーズとは何の関係も御座いません。日本の配給会社の仕業かな・・・と思いきや、アメリカ版のタイトル『Demons 6: De Profundis』から。 では、イタリア語の原題で、原作としても名前の挙がっているポーの『黒猫』は・・・といえば、これまた何の関係も無し。共に、売らんが為の“吊り“タイトルだそうで(注01)、アリバイ作りの様に、時折可愛らしい黒猫が映りますよ。 ・・・その辺は、想定内です。 ただ、ストーリーはどこかで聞いた様な・・・そう、これはイタリアンホラーの帝王ダリオ・アルジェント(Dario Argento)による「魔女三部作」『サスペリア(Suspiria/イタリア 1977年)』『インフェルノ(Inferno イタリア 1980年)』『サスペリア・テルザ 最後の魔女(La terza madre/イタリア 2007年)』の設定とそっくりだという事。 これが意図的なのは劇中でも述べられており。新作のあらすじを聞いたヒロインのアンが「そんな映画あったわね。」とつぶやくと、「ダリオ・アルジェントの『サスペリア』さ。」とあっさり認めて観客の度肝を抜きます。「リメイクなの?」という質問にも、同じ題材を用いた新しい作品だと返答。そんな会話の合間に流れるBGMは『サスペリア』のテーマ。 奥様の突っ込みに・・・ ![]() あっさり認めるマークさん。 ![]() そんな事から、この作品を『サスペリア』のパロディとする向きもあるが、そう単純な話ではなさそう。 というのも、クレジットには無いが、ダリオ・アルジェントの元妻で、「魔女三部作」に深く関わり、『サスペリア』の脚本執筆者の一人でもあるダリア・ニコロディ(Daria Nicolodi)が当初、共同執筆者として加わっていた模様。どうも「魔女三部作」の三番目の作品として企画が進んでいたものの、諸般の事情から別物として着地したとの事。(注02) 結局、三部作最後の作品は、『サスペリア・テルザ』として2007年に制作・公開された。ダリオ・アルジェントがメガホンを取り、ヒロインは愛娘のアーシア・アルジェント(Asia Argento)が演じ、元妻でアーシアの母でもあるダリア・ニコロディも出演。スタジオに親子三人がそろった姿に古参のスタッフは涙し、作品を観て観客も(・・・その出来に)涙した・・・。 閑話休題。 そんな裏事情はともかくとして、『デモンズ6』の作品としての評価は大変に低く、ネットで検索するとVHSを借りたか買ったかして鑑賞した方々の「ストーリーが支離滅裂!」だの、「安っぽいメイク!」だのといった罵詈雑言に溢れ出してくる。そしてそれは、たぶん正しい。 じゃあ、「時間を返せ!」といわれる様なクズ映画か?と言えば、それは違う!なかなか魅力的な作品だと思います。きっぱり。 この作品を単なるオカルトホラー映画と考えるのは、正しい見方だとは思えない。 これはホラー映画の体裁を借りて、映画制作の現場を取り巻く映画人を描いた作品と言えるのでは無いだろうか? ・・・役にのめり込む余り精神のバランスを崩す女優、悪魔の様なプロデューサー、そのプロデューサーに操られるスタッフやキャスト、切り刻まれる脚本、役を得る為に権力者にすり寄る女優、原作者や取材先の話を聞かずに心を破壊する映画制作者・・・。 その全てを、女優という存在の心象心理を表現する事で描いている・・・と思えば腑に落ちる。 また見所として、オープニングの劇中映画は『サスペリア』風の原色むき出しのライティングに覆面の犯人がカミソリで・・・というのはいかにもだし、それを撮影している監督役に"アルジェントの後継者”と言われたミケーレ・ソアヴィ(Michele Soavi)がカメオ出演というのも、ダリオ・アルジェントへのリスペクトいっぱいで楽しい。 監督のルイジ・コッツィは、元々はダリオ・アルジェントの助手で、ローマでホラーショップを経営したり、SF映画に関する著述もある人物。それ故だろう、各所に色々な映画へのオマージュを感じ、特にエンディングはデビッド・リンチ(David Lynch)の『ブルーベルベット(Blue Velvet)』のそれ。画面からアルジェントを初めとする映画への愛が伝わってきて、ほっこりした気持ちになれます・・・ホラー映画なのに。 因みに、劇中歌として用いられているのは、当時日本でも人気があったアメリカのHRバンドWhite LionとBang Tangoの曲。 ホラー映画の醍醐味と言えばスクリーミングクイーンだが、これがまたマニアの心を打つ配役。 ヒロインのアンを演じるのは、仏・ニース出身の1965年生まれで、'80年代にソフトコア映画で一世を風靡したセクシー女優フローレンス・ゲラン(Florence Guérin)。 今回は脱ぎません。きっぱり。 ![]() ・・・でも何でか、いちいちエロいなぁ・・・。 真面目なホラー映画ファンには憤慨物シーンの様だが、私にはこの映画一番の見所。魔女に襲われ、緑色のゲロ(・・・ってかヨダレ)をかけられるヒロイン。 ・・・なにこれ・・・凄くいい。 ![]() ![]() 思春期の僕のハートのクイーンでもありました by 筆者 友人のノラを演じるのは、SFやホラーのジャンル物で活躍するキャロライン・マンロー(Caroline Munro)。英・ウィンザー出身の1949年生まれ。 撮影当時は40歳ながら、下着姿に入浴シーン、ベッドシーンも演じるなど、体を張って映画に花を添えていいます。正にスクリーミングクイーンの鑑!パチパチ。 ![]() ![]() 正直言うと、"フローレンス・ゲランを日本語字幕で観られる劇映画”という一点のみで、ゴミ映画覚悟で観たんですがね・・・実際に鑑賞してみると見所いっぱいの作品で意外。 巷の感想なんて当てにならない物だな・・・と実感。 ・・・出来れば、これもDVDで再発して頂けたら・・・。 (注01) サイト「ダリオ・アルジェント Geometry of Horror」 頁『インフェルノ』 "ルイジ・コッツイ監督のデモンズ6について”の項を参照。 (注02) 同上 (チョコチョコッと追記しました。 2015.06.21.) ■
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by redsoldiers
| 2015-06-19 23:04
| 映画
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