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ANT-miniatures「Soviet Army Officer 1960-80 th.」(4) ズボン

 このフィギュアの一番の残念ポイントはズボン。軍袴。

 1969年規定で導入された裾を長靴に入れるズボン(ブリューキ・ヴ・サパギー:брюки в сапоги)は、それ以前の物に比べると、太腿の部分が細身になっています。それ以前の物は、膝下がすぼまっているのは同じですが、太腿の部分がもっと横に張っています。
 キットのシルエットは、1969年型では無く、それ以前の物に近いシルエットに成っています。
ANT-miniatures「Soviet Army Officer 1960-80 th.」(4) ズボン_a0193363_18175296.jpg

 ここで訂正を一つ。
 キットレビュー(記事)で、この事に触れた際に、1969年規定以前の物を“シャラヴァーリ(шаровары)”、1969年規定以後の物を“ブリューキ・ヴ・サパギー(брюки в сапоги)”と分けて書いてしまいましたが、これは正確ではありませんでした。
 裾を長靴の中に入れるタイプのズボンについては、徴兵で集められた兵下士官用については、それ以前の物を“シャラヴァーリ”、1969年規定以降の物を“ブリューキ・ヴ・サパギー”と呼称されています。
 しかし将官・将校・准士官・長期勤務兵用については、1969年規定以前から、“ブリューキ・ヴ・サパギー”の呼称が用いられていました。

 呼称はともかくとして、実際に形が違うので、修正します。
 先ずはパテを盛る事を考えて、ズボンの修正したい部分を削りました。
(黒い線は、キットでは省略された縫い目)
ANT-miniatures「Soviet Army Officer 1960-80 th.」(4) ズボン_a0193363_18182267.jpg

 そこにエポキシパテを盛りつけて、ズボンを再現します。
 その際に、左右のスリットポケット、体側に反ったパイピング、膝裏の縫い目などのモールドを追加してやりました。ジャケットで隠れるので施していませんが、右腰にタレブタ付きのスリットポケットがあります。

 施術前と施術後。
ANT-miniatures「Soviet Army Officer 1960-80 th.」(4) ズボン_a0193363_18223123.jpg

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ANT-miniatures「Soviet Army Officer 1960-80 th.」(4) ズボン_a0193363_1823734.jpg


 キットの皺の表現とか素敵だったんですけどね・・・残念。
by redsoldiers | 2015-04-20 18:26 | フィギュア製作 | Comments(0)

歴史軍装研究と模型製作の狭間に


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