ICM 「Soviet Army Servicemen (1979-1991)」
2014年 11月 25日
先日、久しぶりに模型店に足を運んだ私。それは以前より発売を心待ちにしていた、あるインジェクションキットを購入する為。
そのキットこそが、ウクライナはキエフのメーカーICMより届いた贈り物「Soviet Army Servicemen (1979-1991)」だ!
ド~ン!!

箱絵に描かれている兵士の顔が皆同じで、「何これ、クローン?ソ連が密かに開発したクローン兵士!?」とか心を揺らしてはいけない。箱絵を描く際に用意したモデルの人件費をケチっただけだろう。でも大丈夫、キットの中身では、ちゃんと各フィギュアごとに顔が違うICMクォリティの素晴らしいヘッドがついてくるぞ!安心して欲しい。
いやいや、問題はそこでは無い。
このキットこそ、魅惑の「M69の世界」をインジェクションキットで再現した初めてのキットなのだ!
台湾のLO MODEのキットは?という御意見もあろうかと思うが、あれは黎明期の台湾クォリティなキットなので、ここは一つ、勘弁して欲しい。ガレージキットでも無く、21世紀クォリティでモダンなインジェクションキットとしては、これこそが「お初」と言えよう。
繰り返す様だが、「M69の世界」とは、1969年に行われたソ連軍の服装規定の大改革が断行された中で生み出された軍装の世界である。
1970年代からソ連崩壊に至るまで、冷戦時代の後半を彩った重要な軍装の世界なのだ!
・・・が、いかんせん人気が無い。
よって人気が無ければ模型も無い・・・という砂漠が広がっていたのだが、ここに来て、ちらほらとキットが出始めて歓喜の限りである。
(「M69の世界」については、以前の記事を参照の事。「文章が長かったから、とりあえずスルーしましたが、凄い!という気持ちだけは伝わってきました。」とはTFSでお世話になっているS里さんの弁。お元気ですか?生きていますか?)
では、早速、キットを見てみよう。
ちなみに、タイトルではアフガン侵攻の1979年からソ連崩壊の1991年までと書かれているが、基本的に1969年から(施行は翌年なので)1970年から1991年以降の旧ソ連圏の兵士として使える。

キットには中尉と運転手が1体づつ、野外軍装に身を固めた自動車化射撃兵が3体、合計で5体のフィギュアキットが入っている。トラックや兵員輸送車に乗せる事を前提にしているので、全員が座った状態のポーズである。
襟には襟章と兵科章のモールドが施されている様に、ICMらしい繊細で緻密な仕上がりになっている。

この将校の胴体パーツも良く出来ている。
箱絵と同様に、右胸には親衛隊章、将校用技能賞、軍学校卒業章のモールドが。肩章には、キチンと中尉として並列した星2つが打ち込まれている。
(左の肩章の首寄り部分中央に、星の様なモールドがある。不要なので削り落としてしまうか、真ん中にもう一つ星を打ち込んで大尉にして差し上げても良い)

こちらは野外軍装を装着した兵下士官の同隊パーツ。
兵下士官の胸には、右胸に親衛隊章、陸軍優秀者章(もしくは専門家章)が、左胸にコムソモール(共産主義青年同盟)員章が打ち込まれている。
箱絵では運転手は2級専門家章、他の兵士は陸軍優秀者章を付けているが、キットでは違いが分かるほどのモールドでは無いので、塗り分けが可能だろう。
ヘッドや胴体、四肢のパーツは素晴らしい。
が、装備品のパーツに若干の難があるので指摘しておく。
どうも、装備品は新規に用意しなければ成らないパーツ以外は、過去の製品からの使い回している。
それ自体は良いのだが、大戦中のパーツをそのまま持ってきていると思われる将校用の拳銃用ホルスターとマップケースは頂けない。
個人的にトカレフを使っている将校もいた様だが、この時代ならマカロフが自然だろう。ホルスターをマカロフ用にして欲しかった。
またマップケースも、こういう形の下士官用の製品があるが、ここもキチンと将校用を用意して欲しい所だ。

スコップとケースも同様だ。いつまでもタ〇ヤのコピーでは不味かろう。
(スコップとケースについては、過去記事参照の事)

では新規パーツなら良いか・・・といえば、そうでは無い。
例えば上記写真28番のパーツはマガジンポーチなのだが、恐らくはAK74などに用いられる5.45x39mm弾用弾倉のポーチを再現したのだろう・・・が、フィギュアに用意された突撃銃は7.62x39mm弾を用いるAKMなのだ。これでは駄目だ。
そもそも5.45x39mm弾用弾倉用ポーチとしても形が不正確なのだが、(手榴弾ポーチにも言える事だが)どうも中身を入れずにモデルに付けさせてデッサンしたのでは無いか?という様な不自然なシルエットをしている。
ガスマスクケースもサイドポケットが無かったりね・・・。
「M69の世界」は、一昔前にはありふれた姿であった。
実は、こういった物の再現こそ危ない。一昔前のありふれた姿は誰も細かな所まで気にしていないし、その辺に現物が残っているからと油断するのだ。残っている現物にまさか、偽物はもちろん、民需品や輸出用品でソ連軍では使われていないタイプが混ざり込んでいるとは思わないだろう。
そして人気が無く、ありふれたテーマ故に、熱心で詳しい人間が少なく、考証がおろそかになりがちだ。緻密な考証が必要とすら気づいていないかも知れない。
冷戦時代のAFVの人気が高まっている現状で、「M69のフィギュア」の需要も高まるだろう。それと同時に雑な考証のキットが出てくる環境もあるという事だ。
では、このキットは推薦しないか?といえば、とんでもない!
気になる装備品のパーツだが、スコップなんて普段は身に付けていないので使わなければ良い。AKMを別のキットのAK74に変えてやればマガジンポーチの問題は解決する。細かなディテールが気になる様なら、簡単な工作で修正出来る。
素晴らしいキットだ!
素組用、改造用、保存用と、1人3個は必要だ!
くれ!
そのキットこそが、ウクライナはキエフのメーカーICMより届いた贈り物「Soviet Army Servicemen (1979-1991)」だ!
ド~ン!!

箱絵に描かれている兵士の顔が皆同じで、「何これ、クローン?ソ連が密かに開発したクローン兵士!?」とか心を揺らしてはいけない。箱絵を描く際に用意したモデルの人件費をケチっただけだろう。でも大丈夫、キットの中身では、ちゃんと各フィギュアごとに顔が違うICMクォリティの素晴らしいヘッドがついてくるぞ!安心して欲しい。
いやいや、問題はそこでは無い。
このキットこそ、魅惑の「M69の世界」をインジェクションキットで再現した初めてのキットなのだ!
台湾のLO MODEのキットは?という御意見もあろうかと思うが、あれは黎明期の台湾クォリティなキットなので、ここは一つ、勘弁して欲しい。ガレージキットでも無く、21世紀クォリティでモダンなインジェクションキットとしては、これこそが「お初」と言えよう。
繰り返す様だが、「M69の世界」とは、1969年に行われたソ連軍の服装規定の大改革が断行された中で生み出された軍装の世界である。
1970年代からソ連崩壊に至るまで、冷戦時代の後半を彩った重要な軍装の世界なのだ!
・・・が、いかんせん人気が無い。
よって人気が無ければ模型も無い・・・という砂漠が広がっていたのだが、ここに来て、ちらほらとキットが出始めて歓喜の限りである。
(「M69の世界」については、以前の記事を参照の事。「文章が長かったから、とりあえずスルーしましたが、凄い!という気持ちだけは伝わってきました。」とはTFSでお世話になっているS里さんの弁。お元気ですか?生きていますか?)
では、早速、キットを見てみよう。
ちなみに、タイトルではアフガン侵攻の1979年からソ連崩壊の1991年までと書かれているが、基本的に

キットには中尉と運転手が1体づつ、野外軍装に身を固めた自動車化射撃兵が3体、合計で5体のフィギュアキットが入っている。トラックや兵員輸送車に乗せる事を前提にしているので、全員が座った状態のポーズである。
襟には襟章と兵科章のモールドが施されている様に、ICMらしい繊細で緻密な仕上がりになっている。

この将校の胴体パーツも良く出来ている。
箱絵と同様に、右胸には親衛隊章、将校用技能賞、軍学校卒業章のモールドが。肩章には、キチンと中尉として並列した星2つが打ち込まれている。
(左の肩章の首寄り部分中央に、星の様なモールドがある。不要なので削り落としてしまうか、真ん中にもう一つ星を打ち込んで大尉にして差し上げても良い)

こちらは野外軍装を装着した兵下士官の同隊パーツ。
兵下士官の胸には、右胸に親衛隊章、陸軍優秀者章(もしくは専門家章)が、左胸にコムソモール(共産主義青年同盟)員章が打ち込まれている。
箱絵では運転手は2級専門家章、他の兵士は陸軍優秀者章を付けているが、キットでは違いが分かるほどのモールドでは無いので、塗り分けが可能だろう。
ヘッドや胴体、四肢のパーツは素晴らしい。
が、装備品のパーツに若干の難があるので指摘しておく。
どうも、装備品は新規に用意しなければ成らないパーツ以外は、過去の製品からの使い回している。
それ自体は良いのだが、大戦中のパーツをそのまま持ってきていると思われる将校用の拳銃用ホルスターとマップケースは頂けない。
個人的にトカレフを使っている将校もいた様だが、この時代ならマカロフが自然だろう。ホルスターをマカロフ用にして欲しかった。
またマップケースも、こういう形の下士官用の製品があるが、ここもキチンと将校用を用意して欲しい所だ。

スコップとケースも同様だ。いつまでもタ〇ヤのコピーでは不味かろう。
(スコップとケースについては、過去記事参照の事)

では新規パーツなら良いか・・・といえば、そうでは無い。
例えば上記写真28番のパーツはマガジンポーチなのだが、恐らくはAK74などに用いられる5.45x39mm弾用弾倉のポーチを再現したのだろう・・・が、フィギュアに用意された突撃銃は7.62x39mm弾を用いるAKMなのだ。これでは駄目だ。
そもそも5.45x39mm弾用弾倉用ポーチとしても形が不正確なのだが、(手榴弾ポーチにも言える事だが)どうも中身を入れずにモデルに付けさせてデッサンしたのでは無いか?という様な不自然なシルエットをしている。
ガスマスクケースもサイドポケットが無かったりね・・・。
「M69の世界」は、一昔前にはありふれた姿であった。
実は、こういった物の再現こそ危ない。一昔前のありふれた姿は誰も細かな所まで気にしていないし、その辺に現物が残っているからと油断するのだ。残っている現物にまさか、偽物はもちろん、民需品や輸出用品でソ連軍では使われていないタイプが混ざり込んでいるとは思わないだろう。
そして人気が無く、ありふれたテーマ故に、熱心で詳しい人間が少なく、考証がおろそかになりがちだ。緻密な考証が必要とすら気づいていないかも知れない。
冷戦時代のAFVの人気が高まっている現状で、「M69のフィギュア」の需要も高まるだろう。それと同時に雑な考証のキットが出てくる環境もあるという事だ。
では、このキットは推薦しないか?といえば、とんでもない!
気になる装備品のパーツだが、スコップなんて普段は身に付けていないので使わなければ良い。AKMを別のキットのAK74に変えてやればマガジンポーチの問題は解決する。細かなディテールが気になる様なら、簡単な工作で修正出来る。
素晴らしいキットだ!
素組用、改造用、保存用と、1人3個は必要だ!
くれ!
ノリノリだ(笑)
ソ連が悪の枢軸として脂が乗ってた頃でしょうかねぇ。この辺がキット化されるのもサスガに旧ソ連諸国ってとこでしょうか。MBの社長さんや原型師さんも従軍経験があるって言ってたからこの辺の軍装は詳しいんでしょうし、もっと出るといいですね( ´∀`)
ソ連が悪の枢軸として脂が乗ってた頃でしょうかねぇ。この辺がキット化されるのもサスガに旧ソ連諸国ってとこでしょうか。MBの社長さんや原型師さんも従軍経験があるって言ってたからこの辺の軍装は詳しいんでしょうし、もっと出るといいですね( ´∀`)
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悪の枢軸・・・懐かしいなぁ・・・軍服が敵国のヴィジュアルイメージとして一役買っていた時代ですなぁ。ポスト冷戦期には失われてしまったナニかの一つだと思います!
今の模型会社(旧ソ連邦圏限定)の経営者や原型師は、丁度、「M69の世界」に従軍していた世代ど真ん中なので、着ていた自分の学校の制服をマニア向けに商品化する様なイヤ~な感じがあるんじゃないかと思ってみたりして。
でも沢山出ると良いなぁ・・・「うわぁ~、もうウンザリだぁ!」とか言ってみてぇ~。
(T_T)
今の模型会社(旧ソ連邦圏限定)の経営者や原型師は、丁度、「M69の世界」に従軍していた世代ど真ん中なので、着ていた自分の学校の制服をマニア向けに商品化する様なイヤ~な感じがあるんじゃないかと思ってみたりして。
でも沢山出ると良いなぁ・・・「うわぁ~、もうウンザリだぁ!」とか言ってみてぇ~。
(T_T)
by redsoldiers
| 2014-11-25 19:27
| キットレビュー
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