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立体額作り

 箱に納めたディオラマ、ビネットの事を、我々は“シャドウボックス”なんて言い表します。
 でも世間一般では、シャドウボックスといえばアメリカ発祥の立体切り絵(?)の事を指し、「シャドウボックス協会」なるものもある程です。とはいえ、ここで言う“シャドウボックス”は、箱に入れられたディオラマやビネット程度の意味です。

 作品を収める箱は、木の板や厚めのボール紙で自作したり、それって積み木の箱だよな?という感じで適当な大きさの箱を流用する例も目にします。
 シャドウボックスに用いる箱も様々ながら、飾り方も様々です。単独で飾る場合もあれば、壁に埋め込んでしまう場合もあります。
 どちらにしても、作品は勿論、シャドウボックス全体の見栄えを良くする為に、多くの場合は額装が施されます。

 全てをオーダーメイド、もしくは自作すれば良いのでしょうが、技術や道具が無いとなかなか難しいのが実際です。
 既存の物で何かないかと画材屋さんを廻ってみると、シャドウボックス用に限らず、立体額は売られていますし、ブリザードフラワー用の額もなかなか魅力的です。
 ただ、適当なサイズ・・・特に小さなサイズ・・・が無かったり、デザインも限られています。一番の問題は奥行きが25~35mm程度の物がほとんどなんですね・・・。

 色々考えたのですが、結局の所一番手軽なのは、既存の写真立てや額縁を用いて、それに合う箱を作ってやる事でしょう。
 外形が箱と同じ額を正面に貼り付けてしまう例が多い様ですが(丈夫だし、積みやすいし)、メンテナンスや展示に際してガラスを外す事を考えると、額縁に箱をはめ込む形式が便利だろうな・・・という事で、その様にしました。


 先ずは部品を切り出します。
 額縁の内径に合わせて、木材をカット。用いた板は左右が各2mm、天板と底板は3mm。背面の板は、額縁の物を流用しました。
 私は手持ちのレザーソーでガリガリと切りましたが、カットサービスもしてくれるDIY店もあります。板が大きくなったら利用しようかな・・・。

 因みに、奥行きが深い作品だと手前からの光だけでは照明が足りません。その場合、電飾を施すか、天板をアクリルなどの透過性の高い素材を用いる方法があります。
立体額作り_a0193363_15403996.jpg

 木工用ボンドで組み立てます。
 この段階では、底板を接着していません。底板の上に直接ビネットをセットする予定なので。既に用意したビネットをはめ込むなら、必要の無い手間です。
立体額作り_a0193363_15415120.jpg


 左右に貼り付けた細い板は【額縁の内径の厚さ-(ガラスの厚さ+額装マットの厚さ)】に合わせてあり、天板と底板を固定する役目と、箱自体を額縁に固定する役目を負います。
立体額作り_a0193363_1548428.jpg

 展示する際は、正面のガラスが邪魔な場合があるので、取り外す事を考えています。問題はガラスを外すと、その分、隙間が空いて箱が固定できなくなる事です。
立体額作り_a0193363_15511724.jpg

 この二つの違う位置で、トンボ(留め具の事)を用いて箱を固定する方法を色々考えたのですが、スペーサーを差し込むという原始的な方法に帰着しました・・・一寸悔しい。
立体額作り_a0193363_15531968.jpg


 後は額装マットを用意して、額縁・マット・箱を組み合わせれば完成です。
 気になる場合は、箱に染色や塗装を施すと良いでしょう。

 額装マットはオーダーメイドですが、自作する為の専用カッター(切り口が45°になる)も売られています。小さなサイズなら厚紙を普通にカットするだけで充分でしょう。
立体額作り_a0193363_1655242.jpg


 さぁ、後は中に入れる作品を用意するだけです!
 (それが一番大変・・・)
by redsoldiers | 2015-10-16 16:25 | 道具/技法 | Comments(0)

歴史軍装研究と模型製作の狭間に


by redsoldiers
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