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ANT-miniatures「Soviet Army Officer 1960-80 th.」(2) 制帽

 映画や音楽にかなまら様と、すっかりサブカル系Blogと化していますが、お忘れかも知れませんがウチは模型と軍装のBlogなのですよ・・・それもサブカルっぽいですが。

 という訳で、キットレビュー(記事)もしたANT-miniaturesの「Soviet Army Officer 1960-80 th.」を、ちまちまと作っています。

 実際にいじってみると、思った以上に良いキットで、同じ原型師さんが作ったと思われる同社の「Soviet Army soldier 1960-80th.」(キットレビュー完成作品)と比べても、ずっとプロポーションが良好です。装具の作り込みも、なかなかの物です。
 残念ながら型抜きの関係から消えてしまったと思われるモールドや、省略された部分、気になる部分などに手を入れてやる事にしました。


 先ずは、制帽。
 1969年に導入された制帽で、1975年に将官・将校・准士官・長期勤務兵用の物は目庇が少し大きめの物に変更されました。それに伴って、取り付け角度も以前より傾斜が緩やかになっています。
 このキットの物は、全体の雰囲気から1975年型をイメージしていると思われます。
ANT-miniatures「Soviet Army Officer 1960-80 th.」(2) 制帽_a0193363_17262099.jpg

 なかなか雰囲気が良いのですが、天井とジガミとの間のパイピング(天玉)とジガミと鉢巻の間のパイピングが省略されているので、付け足してやりました。

 後者は伸ばしランナーを瞬間接着剤で貼り付けて普通に加工しましたが、前者はプラペーパーを貼り付けて削る事で表現しました。その後、天頂部分に、ポキシパテで、天井を追加しました。
ANT-miniatures「Soviet Army Officer 1960-80 th.」(2) 制帽_a0193363_17585057.jpg

 で、こんな感じ。
ANT-miniatures「Soviet Army Officer 1960-80 th.」(2) 制帽_a0193363_17482472.jpg

 1969年型制帽は、ヴィクトル・スヴォーロフ(Viktor Suvorov)によれば“「SSの制帽」と直ちにあだ名がつけられた”と回想された様に(『ソ連軍の素顔』p.237)、以前の制帽と比べると天井部が広く正面のジガミがそそり立っています。“美しさが全てに優先する”という国防大臣アンドレイ・グレチコ(Андрей Гречко)元帥の指針に従い、見栄えは大変に良いが実用面では難があり、引っかかるは・・・風に飛ばされるは・・・で、大変に不評だったとか。
 私も初めて現物を見た時には、その天井部の大きさにビックリした物ですが、ソ連崩壊後、ロシア連邦軍の制帽は天井部の更なる巨大化を遂げ度肝を抜かれました・・・制帽の限界を押し広げたな・・・。もっとも、野外装備に制帽を用いる事は無くなった故ですが。
 ・・・という訳で、キットの正面ジガミを削って、傾斜を垂直にしてやりました。

 修正前と修正後。
ANT-miniatures「Soviet Army Officer 1960-80 th.」(2) 制帽_a0193363_17593416.jpg

 もう少し、天井部分を薄くしても良いかな・・・実物も結構厚みがあるのですが・・・。
by redsoldiers | 2015-04-16 18:04 | フィギュア製作 | Comments(0)

歴史軍装研究と模型製作の狭間に


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